Vol.119 藤田早苗さん「日本の常識は世界の非常識。人権後進国ニッポン」

ゲスト:藤田早苗さん(英国エセックス大学人権センターフェロー)

今回のゲストは、国際人権法がご専門の法学博士で、英国エセックス大学人権センターフェローの藤田早苗さんです。藤田さんは普段は英国で活躍されていますが、昨年末に出された著書「武器としての国際人権」が、話題を呼んでいます。かつてアベ政権時代に、国連特別報告者が日本政府に対し、特定秘密保護法などにからみ、懸念を呈したことがありましたが、そのきっかけを作ったのが藤田さんの国連への報告でした。そしてその現地調査が日本政府によってドタキャンされるという珍事が発生。アベ政権が飛ぶ鳥落とす勢いだった当時、高市早苗総務相の電波停止発言などがあった頃と一致します。「何が秘密?それが秘密」と揶揄された特定秘密保護法ですが、国民の基本的人権すら軽視した悪法を誕生させる日本という国を、世界は一体どう見ていたのでしょうか?その他前半では、「政府が右ということを左というわけにはいかない」とのたまう「公共放送」NHKと、英国の公共放送BBCの違いなど、主に我々のもつ人権の中でも「知る権利」や「報道の自由」にフォーカスして藤田さんにお伺いしました。

そして、番組後半では「在日コリアン」「記者クラブ」などが、そのまま英語になっている事実、そしてそれは即ち国際人権の見地からも問題視されていることを意味すると教えてくださいました。日本においては、ウイシュマさん収容中死亡事件や伊藤詩織さん準レイプ事件、政府要職による在日コリアンに対する差別発言など、為政者や行政が絡むショッキングな事件が多発しています。いかに日本が人権後進国なのか、海外に住む藤田さんならではの視点で鋭く指摘していただきました。

ブラックボックス化した強権、政権与党に牛耳られ、われわれ庶民が井の中の蛙とならないよう、しっかりと世界に目を向けて行かねばならないことを思い知るインタビューとなりました。

※今後の藤田早苗さんの活動は、
こちらをご覧ください。
ご紹介しましたご著書「武器としての国際人権」(集英社新書刊)もこちらでご紹介しています。

そして番組最後には、その「人権」について特別なインタビューをご用意しました。お話を伺うのは、大阪で生まれ育った在日コリアンの「クー」さん。彼女が7年間の沈黙を破って訴えたい事、それは2016年2月、スイスのジュネーブ国連本部で行われた「女性の差別撤退委員会」にNGOとして報告に参加したときに、杉田水脈氏から受けたヘイト発言による屈辱であると言います。藤田早苗さんのお話ともリンクする日本政府関係者の著しくずれた人権意識について告発します。

詳しくは、「反差別国際運動」にも謝罪を求める署名活動とともに掲載しています。
こちらをご覧ください。

それでは今日も聞き応えたっぷりの60分、最後までごゆっくりとお付き合いください。
い。

00:03 前枠 TM~
04:22 前半 (藤田早苗さん)Jingle~
30:34 後半 (藤田早苗さん)Jingle~
45:40 特別インタビュー(クーさん)Jingle~
56:01 後枠 ETM~
57:39 アナ尻
60:00 曲尻

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