Vol.251 西村カリンさん「フランス人記者が見た未払い万博の闇」
ゲスト:西村カリンさん(ラジオ・フランス & リベラシオン新聞 特派員)
今回のゲストの西村カリンさんは、母国フランスで放送局勤務を経て1997年に来日。現在は日本で、ラジオ・フランスやリベラシオン新聞の特派員として活躍されておられます。その西村カリンさんと西谷文和は、この番組収録の前に大阪万博の取材に行って参りました。そこで今回は、スタジオに戻って来たばかりの二人で、じっくり1時間お届けしようと思います。
まず前半は、未払い被害者と一緒に訪問した今日の万博取材で、カリンさんが感じたことを伺います。マルタ、セルビア、ルーマニア、ドイツの各館で起っている建設費未払い問題の元凶である元受け企業は、フランスのGLイベンツであることから、カリンさんの取材にも熱が入ります。取材しようとした大阪のGLイベンツのオフィスも、30人程いたであろう社員はもぬけのからで夜逃げ状態。誰もいません。カリンさんが以前取材した東京オフィスもしぶしぶ受付対応はあるも、その後は定型のコピペメールが届いただけで、およそ取材拒否しているとのこと。カリンさによれば、GLイベンツは本国では、国立競技場の管理を30年任されているほどの優良企業であり、日本での未払い問題の詳細がカリンさんの取材により本国に伝わったら、その影響は大きいのではとおっしゃいます。それなのに取材拒否により事情がつかめず、カリンさんとしては今後も、GLイベンツと万博倒産の危機に直面している未払い被害者の双方を丁寧に取材し、本国フランスに伝えたいと語ります。
番組後半では、ラジオが市民の暮らしに深く根付いているというフランスのメディア事情を紹介いただき、マスメディアの役割についてお話しいただきました。カリンさんはもう10歳の頃から、国の政治について両親と議論していた記憶があるといいます。メディアを通して多様な意見に触れる中で、家族や身近な人と政治を語ることが、社会を変えていく第一歩とお考えのカリンさんのご意見は、日本にも根付いてほしい大切な文化であるだけに、たいへん考えさせられました。
今回も聴き応えたっぷりの「路上のラジオ」第251回、最後までどうぞごゆっくりお付き合いください。
00:03 前枠 TM~
05:20 前半 Jingle~
31:24 後半 Jingle~
56:05 後枠 ETM~
58:11 AN尻
60:00 曲尻 ~F.O
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