Vol.7 参院選2019が指し示した希望と憂鬱

ゲスト:富田宏治さん(政治学者・関西学院大学法学部教授)

<メインテーマ>

今回の「路上のラジオ」は、政治学者の冨田宏治さんをスタジオにお迎えして、2019年7月の参院選を振り返りました。焦点となった改憲議席は3分の2に届かなかったにも関わらず高らかに勝利の雄叫びを上げた自民党。本当にそうなのでしょうか?

投票率の低迷の原因は、無関心層ではなく、棄権層つまりは今の政治に希望が持てない層が動かなかったためと冨田さんは分析。その上で自民が9議席を減らし、改憲勢力の自公維全体では比例区で前回より370万票減らしたのに対して、護憲派のそれは120万票に留まったことに注目。

さらには、その中で、マスメディアがこぞって無視をしたにも関わらず、熱のこもった演説やSNSなど草の根運動で得たれいわ新選組の2議席の快挙には、今後の選挙の在り方に小さな希望の光を見いだせるとおっしゃいます。地域の中で、ささやかに、つつましく暮らす人々、さらには頑張っても這い上がるのが難しい底辺で暮らす人々にも寄り添い届く言葉をもっているかどうかが大切なのだと。特に大阪において維新が束ねる「勝ち組」の論理に対する対抗勢力としては、そこに注目して野党の在り方そのものをしっかりと考えていかねばならないといいます。

この番組はとても分かりやすい選挙戦分析ガイドなのです!

<週替わりコーナー>

矢野宏さん「うずみ火ラジオ」
~もうひとつの沖縄戦・山原(やんばる)の少年兵~

日本で唯一地上戦に巻き込まれた沖縄において、組織的戦闘が終わったとされる日は、1945年6月23日。そして終戦は8月15日。しかしその後9月7日まで沖縄の北部で続いたゲリラ戦のことをあなたはご存知でしょうか?投入された「護郷隊」と名付けられた少年兵たちの中には、14~15歳の少年もいたといいます。彼らは軍刀を突き付けられ強制的に志願させられ、人間の心を捨て去るよう教え込まれ、そして多くははかなく死んでいきました。けがをし軍医によって銃殺された者もいたといいます。

矢野宏さんが沖縄現地での丁寧な取材で得た証言をもとに、誰も知らないもうひとつの地上戦捨て石作戦の惨状をお伝えします。今回も、矢野さんのひとり語りが心に響きます。

00:03 TM~前枠
03:28 前半
23:57 うずみ火ラジオ
34:38 後半
55:03 ETM~後枠
57:33 アナ尻
60:00 ETM~F.O