Vol.110 「原発の危機!二人の専門家に訊く!」

ゲスト:森重晴雄さん(原子炉耐震構造の専門家)/ 小出裕章さん(元京都大学原子炉実験所助教)

今回は、危機的状況にある日本の原発を考える特集を、2部構成でお届けします。

<前半> 森重晴雄さん(原子炉耐震構造の専門家)
「ずっと危機の中にあるフクイチ。さてどうすればいいのだろう? 」

前半は、原子核工学の研究者であり、原子炉の耐震設計にもお詳しい専門家・森重晴雄さんにオンラインでお話を伺います。森重さんは、三菱重工在籍中に、四国電力・伊方原発3号機の建設に携わったことがあるスペシャリストであり、東日本大震災による福島第一原発事故以降、緊急対応や廃炉の在り方に警鐘を鳴らし続けて来られた専門家のおひとりです。森重さんによれば、廃炉中の福島第一原発が再び震度6強以上の大地震に襲われることがあれば、溶融した原子炉の倒壊、1号機のプールに残された使用済み核燃料棒の破損、大量に貯蔵されている汚染水の流出など、計り知れないダメージが予想され、日本は再び危機的な状況にならないとも限らないと言います。そして、原子炉の構造を熟知している専門家の警告に耳を貸さない国や東電の体質とは?当インタビューでは、可能な限り危険を回避し迅速に廃炉を進める現実的なアイディアをもつ森重さんの声に耳を傾けたいと思います。

<後半>小出裕章さん(元京都大学原子炉実験所助教)
「60年以上経っても動かす?狂気の沙汰の原子力マフィア」

後半では、おなじみ元京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さんにお電話でお話しを伺います。岸田政権は、エネルギー危機をことさらに煽る中、原発の再稼働や新規開発などを表明しています。特に40年でも危険極まりない老朽化した原発を、この地震大国においてさらに20年延長し60年間動かすといいます。長年中性子を浴び続ければ金属は脆化するのは当然のこと。原子力技術の歴史は浅く十分なデータがない中、どのような科学が将来の安全を保障できるというのでしょうか?判断を誤れば再びフクイチの悲劇、いえそれ以上の惨事が日本を襲わないとも限りません。原発事故による多くの犠牲の責任を取らない国や東電、深刻な問題が山積し廃炉の見通しも立たない現状を見るにつけ、この愚かな政策を何としてでも阻止せねばなりません。福島第一原発事故以前から、原発事故について警鐘を鳴らし続けて来られた専門家のおひとり、小出裕章さんにじっくりとお話を伺います。

00:03 前枠 TM~
06:52 前半(森重晴雄さん)Jingle~
40:37 後半(小出裕章さん)Jingle~
55:08 後枠 ETM~
56:47 アナ尻
60:00 曲尻

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